40代、最近白髪で悩んでいる。
…最近、と書いたが、そういえば悩んでいるのは30代に入ってからだ。
当初は「産後は白髪が増えるっていうからかな?」くらいに思っていた。
3年が経ち、今度は「仕事、家事育児の疲れかな」と思うようになった。
そして30代半ばを過ぎ、「このまま40代に入り白髪が増えるのだろう」とあきらめの境地に。
ただ、私の白髪のある場所は、髪の毛を書き上げた内側のほう。
誰かが私の髪の毛を書き上げる心配もほとんどなく、
家族すらやらないであろう。
でもお風呂上りに濡れた髪をドライヤーにかけているとき
どうしてもそのかき上げた部分の白髪に向き合ってしまうのだ。
そして思い出すのは、自分の体に状態が似ているであろう、母のこと。
そういえば母は40代から白髪を染めていた。
白髪染めを手伝ったこともあるし、美容院に行くというので留守番したことも覚えている。
その時に母がどれほど悩んでいたかは考えたことがなかった。
今、母と同じ年代になってそれに己が直面している。
自分で染めて失敗したらいやだと思い、
美容室に行ったときに、毎度毎度白髪のことをちょっと聞いていた。
そうすると必ず「ん~お客様の場合、それほど気にならない量ですよ」って言ってもらえる。
私はカラーリングはしたいので、それで一緒に染まってしまえばいいかと思って毎度それで終わったりするのだが、
徐々に美容師さんもわたしのしつこさに根負けしたのか、
「上のほう、メッシュ状に明るい色で部分的に染めると、白髪が目立ちにくいですよ」とか言ってくれるようになった。
結局は「心理的に白髪が目立たなくなれば良い」くらいの状態だったのだろう。
メッシュ状にするということは「2色以上」で染めるのでちょっと料金はお高くなるが、精神的にはとっても楽になり、自分では普段しようと思わないメッシュなどというおしゃれな響きのスタイルになったことも満足感は高く、しばらく白髪が気にならなくなった。
でもそれも2週間ほど。
カラーリングは徐々に落ちていくのだ。
そんな折、これまた血縁の近い、いとこたちに会うことがあった。
2歳下、3歳下の30代後半の女性たちだ。
白髪出てこないの?と聞いたら、もうがっつり白髪染めを毎度しているとのこと。
驚いて髪の毛を良く見たところ、黒ではない、白に色を乗せた髪の毛がちらほら見える。
言われてみれば、元が白髪だったのがわかる髪の毛が、表面に結構出ていて、
「これって私より白髪が多いんじゃない?!」と私より年下の子達だっただけにびっくりした。
美容師さんに「まだ白髪染めには早い」とか言われて
ええ~そうなのかな~なんて迷った振りしつつも
ちょっと喜んで結局白髪染めはせずに日々を過ごしてきたことが
無駄だったのではないかと思ってしまった瞬間だった。
それからは何を言われようと染めるときは「白髪染めで」。
「白髪染めは歳をとった証拠」なんて思わずに、さっさと染めていたほうが、
日々の悩みは「根元が生えてくるまで」は軽くなるのだった。